Pinkman

マイ・ブックショップのPinkmanのネタバレレビュー・内容・結末

マイ・ブックショップ(2017年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

オールドハウスの所有権をめぐる戦争。住民は敵と味方に分かれて一人の女性の夢のために戦った。戦いのさなかブランディッシュは力尽きてこの世を去った。戦争で夫を亡くしたうえ、オールドハウスの戦いでブランディッシュまで失ったフローレンスは悲しみに暮れていた。そしてその後、オールドハウスからも追い払われることとなった。

ミロは想像通りの人だった。彼は嘘つきで胸糞悪い不快な男。恋人のケイティは人を見る目があった。彼と別れて他の人と一緒になった。ミロは仕事仲間に裏切られた挙げ句、大切な恋人まで奪われた。裏切り者はやがて同じ目に遭う。

“子供だからって甘く見ないで!”
この町の子供は働き者。でもときには悪事を働くこともある。フローレンスと違ってクリスティーンは法に従わなかった。汚い手を使ってでもガマート夫人の夢を奪おうとした。フローレンスが町を去ろうとする日にオールドハウスは焼き払われた。

一冊の本がすべてを物語っていた。フローレンスには真実を打ち明けた。その日フローレンスとクリスティーンは真実を共有した。“女性たちの夢”が終わると同時にオールドハウスの長い歴史も幕を閉じた。


フローレンスが去ったあと町ではいくつものデマや噂話が流れたことだろう。その嘘に多くの人は騙されたはずだ。でも真実はひとつしかない。人生には豊かな知識と勇気ある行動と確かな目が必要だ。

本は人生の役に立つ。本を読むことの大切さと楽しさをフローレンスは教えてくれた。クリスティーンは彼女の持つ勇気と本に対する情熱を受け継いだ。クリスティーンの書店はいまもこの町にある。


映画を見終わると読書をしたあとのような余韻が残った。フローレンスは長年ひとりだったが孤独ではなかったと思う。沢山の本と読書を愛する仲間に囲まれて彼女は幸せだった。うるさいときは「黙れ」のくだりは最高でした。
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