山岡

近距離恋愛の山岡のレビュー・感想・評価

近距離恋愛(2008年製作の映画)
2.8
ロマンティック・コメディの中でも結婚式をテーマにしたウエディングものってたくさん作られてるんだけど、花嫁の結婚を最前線で祝福すべき花嫁付添人が結婚をぶち壊しにしようとする張本人、というアイデアは相当ユニークな部類だと思う。。名作『ブライズメイズ』に先駆けること3年、十人十色のブライズメイド同士の駆け引きを描くなど先見の明も伺える。

しかし…上記のようなアイデアが、単なる小ネタ程度に終始しており、有機的に絡み合って物語に影響を及ぼすことは一切ない…。

なぜか主人公はミシェル・モナハンに告白しないのか?彼等の関係はハナから男女であることを踏まえた上でのものでもあるし、半ば恋人のような雰囲気だった。申し訳程度に離婚を繰り返す父親の姿も描かれ、主人公の結婚に対する不信感の根源を説明されるが、父親はそれなりに楽しくやってるようだし、ぱっと見、何も障害はない。早く告白しろよ!先延ばしにすんなよ!としか思えなかった。

彼が告白できずにもじもじしているのをハラハラ楽しみたかったのに、ただ、イライラしただけ。ラスト、結婚式で彼女に口づけするシーンには感動どころかドン引きした。

この映画から唯一学べることは「大事なことは先延ばしにしない」。これだけ。

非常に薄味なロマンティック・コメディでした。

あと邦題は、原題にならい主人公が花嫁付添人であること、もしくはウエディング映画であることをはっきり示した方が良かったと思う。
山岡

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