♪ Bloodsucker,fame fucker
Bleedin’me dry like a goddamn vampire
ディズニーとかピクサーの凄さ。
それは“間口の広さ”にあると思います。
おにいさんも、おかあさんも、隣の家のミケも…は流石に言い過ぎかもしれませんが、誰もが楽しめる、そんな方向に全力投球なのです。
勿論、本作が目指したのもソレ…なんでしょうが。やっぱり、どことなく、なんとなく、違和感が漂うんですよね。それはビジュアル的な部分ではなく、登場人物の造形だったり、物語の設定だったり。
何よりも違うのは、価値観。
本作は“甘っちょろい御都合主義”もあるんですが“シビアな現実”を完全にコーティングしきれていないんです。例えるならば、遊園地で観覧車に乗った感じ。
楽しいは楽しいんですけどね
遠くを見渡せば「ぼくの町」「わたしの街」が見えちゃって、どこか日常に戻ってしまうんです。ちなみに“夢の国”ならば、そこまで計算に入れていますからね。基本的に外界とは遮断されています。
ただ、それで全て良いのかと言うと。
少し話が違うのも事実。現実を垣間見ることが出来る…というのは子供も楽しめるアニメにおいて大切な要素なのです。だって、誰もが大人にならざるを得ないですから。
そういう意味では。
本作は御都合主義に引っ張られ過ぎず、きちんとビターな部分も残しているのが良いんです。「死ぬのが怖いんじゃない、忘れられるのが怖いんだ」って偉い人も言っていましたが、そんな真理を真正面から描いたのは見事でした。
まあ、そんなわけで。
中華っぽさに忌避感を抱くかどうかが分水嶺。
主人公の造形に一抹の不安も抱きますけど、これが“イマドキ”と捉えれば、そんなに大きな問題じゃないのかもしれません。
それとオトナ目線で言えば。
「ロボット」を「スマホ」に置き換えて捉えるが吉。猫も杓子もスマホスマホって現代は病み過ぎている気がしますよ。週末くらいデトックスした方が良いと思います。僕なんて『ドラクエウォーク』以外、週末は殆ど触りませんから。
ドラ消し、ハマるね。