Koutaro

楽園のKoutaroのレビュー・感想・評価

楽園(2019年製作の映画)
3.2
上映時間も内容的にも非常にハイカロリー。複数の短編小説を脚色しただけあってややオムニバス的な印象を受ける。
メッセージ性は強烈。力いっぱいのボディーブローを受けたような感覚。ただ、逆を言えばそれだけでしかなく、ストーリー作品として楽しめる要素は少ない。

オムニバス感を増している要因の一つでもあるが、いかんせん内容が濃すぎる。
描かなければいけないことが多すぎて、それぞれのシーンがどうにもぶつ切りになっている印象がある。歴史年表のように、鍵となる出来事だけを順番に見せられているイメージ。
結果、話の流れに身を委ねて観ることができず、常に頭を働かせていないといけないので鑑賞後の疲労感が強い。

とはいえ、主要キャストに軒並み実力派の俳優を起用しているため演技に関しては素晴らしいの一言。総じて良作。
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