原作を未読のせいかもしれないけど、解りづらくてよく理解出来なかった…。何か大切な部分が全く伝わってこなかった…。
容疑者の青年、傷ついた少女、追い込まれる男。
そのどれもがあまりにも描写不足ではないかしら…。
なんて中途半端なんだろう。
はっきりと描写しないことで想像の余地を残し、いろんな解釈が出来るようにすることを狙ったのかもしれないけど、この解りにくさと曖昧さはあんまりでは…。
とにかく構成がよろしくないと思う。
時間軸ずらしたのも、ただただ解りにくいだけじゃないですかね。
ラストに微かな救いや希望を描いてみせたのも、取って付けたようで全く響かなかった。
そして、これじゃあタイトルの『楽園』も全くピンとこないよ。
同じ吉田修一原作の『悪人』や『怒り』と、雰囲気的には共通していたけど、完成度という点では全く及ばずな作品だと感じました。期待はずれ…。
主演の綾野剛さんの演技には冒頭から凄く引き込まれたし、実力派の豪華なキャスト陣が皆さんそれぞれに熱の入った渾身の演技をしていただけに、なんか凄く勿体無いなぁと思ってしまいました。残念…。
ただ、閉塞的な田舎の社会で村八分になる怖さだけは充分に伝わってきたよ…。
