パエリア太郎

楽園のパエリア太郎のレビュー・感想・評価

楽園(2019年製作の映画)
4.8
今現在で今年NO.1映画となりました。
怪作としか言い様がないキレっぷりでした。
良い意味で、もう2度と観たくない。
滅多にお目にかかれない鬱映画になりました。

田園風景、お祭り風景、何も変わらない保守的で居続けるしかない限界集落をあくまで映像だけで表現していて
枯れてしまっている善次郎が、いちばん若いという状況、見事だなと思いました。
キャスティング、衣装まで完璧で実在感ビンビンでした。
紡ちゃんに常につきまとうスリルと、時に炸裂する背骨をバキバキにさせられるような、言葉の暴力には本当に泣きそうになりました。
しかもその言葉を発してる人にも同情できてしまう状況はどんな気持ちで見ればいいのよ!!

僕はこの話を終わらせるには、核爆弾がこの村に落ちる結末しかないと考えておりましたが、本来であれば正しい意味を持つ看板を使った華麗で納得感のあるラストに震えました。
そこで終わってれば自分好みで、そのあとは蛇足に感じましたが、Y字路にかけられた50%50%という運命を、村出身の青年のエピソードで未来のある50%50%まで見せてくれるサービス付きで、あらまーよく出来てますね!と思いました。

運命なんて言葉を使ってしまいましたが、悪気もなく敵を作って群れ、他者を排除するという行動がどんな影響を他人に及ぼすかは必然で、これって何も村に限った話じゃないですよね?
真っ当なメッセージも大袈裟じゃなく込められた素晴らしい映画でした。

映画の中ニュースで「犬が原因で、、」みたいなこと言ってましたけど、このへんの演出が憎いですよね。この話を観てる僕達は
いやいやいや、、、!!!!
という後味、、、2度とみたくないっす!!