サンタ

楽園のサンタのレビュー・感想・評価

楽園(2019年製作の映画)
3.7
「楽園」

“ひとすじの光を君にみた――“

吉田修一の短編小説集『犯罪小説集』の中から『青田Y字路』『万屋善次郎』の2つのエピソードをひとつの映画にまとめた作品が今作「楽園」。
タイトルとは真反対の重い話でした。
決定的な瞬間が起こる場所に「分かれ道」が出てきます。まるであのY字路のように...
印象に残ったのは善次郎の村八分のお話。
墓には落書き、愛犬の外出禁止、さらには妻の遺骨が眠る木を無理矢理伐採され...
伐採された時の佐藤浩市さんが土を食うシーンが一番印象に残りました。
豪士のお話は決めつけによるSNSの誹謗中傷、善次郎の村八分は、一回の行き違いによるトラブルなど、今のSNS問題に触れているのかなと思いました。
重めの映画が好きな方はおすすめ!

〜あらすじ〜
未解決の幼女誘拐事件が起こった限界集落で12年後に起きた2つの事件を巡り、容疑者と疑われる青年、心に傷を負った少女、周囲から孤立していく中年男性の交差していく人生を克明に綴っていき...

2020-137
サンタ

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