どーもキューブ

未知との遭遇 ファイナル・カット版のどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

スピルバーグLIVE未知との遭遇2002

未知追いかけるリチャードドレイファス

(注意、微長いレビュー)



2002年作品。
脚本監督スティーヴンスピルバーグ。


リバイバルプロジェクト「午前10時の映画祭」で上映の本作。スピルバーグ監督週間の1本。今年最後で誠に悔やまれる。

本作、うちにジョンウィリアムズのサントラレコードがあった事実。

βダビングビデオ、ダビングVHS、DVDは4回ぐらい買っては売ってるスピソフトだす。今は30thアニバーサリーDVD3枚組所持。

アメリカのミスターハリウッド監督、大好きスティーヴンスピルバーグ。おさらいする。

私が家族で見た思い出映画「ET」子供ながら感動した。

テレビ作品から飛び出したスピルバーグ。ある意味ユニバーサルの入社試験のようなスピルバーグ監督、刑事コロンボパイロット版「構想の死角」

からの同じくテレビ作品から拡大上映になった「激突」謎のタンクローリーついてくる映画

一大センセーションとなり今やユニバーサルスタジオアトラクション化のスピルバーグ最初の怪物もの「ジョーズ」(鑑賞予定)

ヒットを糧に方向転換、戦争スプラスティックコメディ。個人的に大好きな「1941」

サイレント映画の連続活劇物を復活させようと作り上げたインディ教授の冒険活劇でメガヒット4部作「インディジョーンズ」シリーズ。今や5作目進行中。テレビ化も進展頓挫中。「クリスタルスカルの王国」のみ(劇場鑑賞)

スピルバーグの最初の戦争ヒューマニズム物、少年クリスチャン・ベール出演「太陽の帝国」スピルバーグが描く日本描写も必見!

アニメ実写化やCG作品挑戦作品としての系譜「フック」(未見)「タンタンの冒険」(劇場鑑賞)

劇場をある意味ゲームセンターいや遊園地アトラクション化したかのようか体感型スピルバーグのSTAR WARS「宇宙戦争」(劇場鑑賞)

トムクルーズとSFを正面から映画化した「マイノリティリポート」(劇場鑑賞)

スピルバーグのヒューマニズムの最終局地、自らのユダヤ人の迫害と救済を描いた「シンドラーのリスト」

人種問題を大河風に描いた秘かな奴隷船物語「アミスタッド」

偉人伝記シリーズの「リンカーン」(劇場鑑賞)
こども絵本昔話シリーズの「戦火の馬」(劇場鑑賞)


戦争映画のリアルさをどこまでも最新技術で探した傑作「プライベートライアン」(劇場鑑賞)

スピルバーグの社会派、ザ・新聞社「ペンタゴンペーパーズ」(劇場鑑賞)

昨年たまげた近未来キャラクターゲーセン大百科アバター対決物「レディプレイヤーワン」(劇場鑑賞)

etcスピさま見てきました!


そんななか2019年ゴゼジュウで公開されたのが「未知との遭遇ファイナルカット版」だ。
スピルバーグ監督における「未知との遭遇」凄い作品であることは、間違いない。なぜなら、

何度も作る事が出来た作品

だからだ。
それは
ルーカス「スターウォーズ」しかり、
リドリー「ブレードランナー」「エイリアン」
キャメロン「エイリアン2」「アビス」etc。
つまりソフト発売事に新たなフッテージ加えたり、CG処理加えたり、再撮影したり「出来る」作品の系譜だ。
興行良くて、ソフト化を望まれ、監督もやる気があって出来る特権作品だ。

「未知との遭遇」は、スピルバーグ劇場作品3作目1977年公開。
13年後に「特別編」1980年。24年後に「ファイナルカット」2002年だ。

「特別編」は、確かリチャードドレイファスが船内に入っていった事が違いだったかなあくらいの差異発見。


「午前十時の映画祭ファイナル」で我が地区最初上映されたのが「未知との遭遇ファイナル」

諸事情により見に行けず、持参の3部作3in1DVDから「ファイナルカット」版を取り出し見てみた。



うわあ1番これが面白いかも?!いやこのあと「劇場公開版」と「特別編」連続で見れれば良いが無理。

んで、見ててこんなシーンあったけ?とか逆にリチャードドレイファスの苦悩するシーンがなんだか足されていて、とってもよく判った。

物語は、平凡な子持ちお父さんリチャードドレイファス。「ピノキオ」に行こうとやたらに「ピノキオ」推しは、間違いなくスピルバーグが好きなアニメーション。ある日、未知との遭遇こと未確認飛行物体「UFO」に会うドレイファス。顔面が火傷し、気がふれたようにドレイファスは、
会社をやめ
家族に文句百言われ 
未知との遭遇に会おうと
全てを投げ出し飛び出すお話。

とある未確認飛行物体研究者の本から脚本にしたそうです。


最初見たときは、率直にこんなもんかあみたいな(笑)レコードあっただけに、「ET」見ていただけにわりとさっぱりした宇宙ものだなあ、シンプルだなあと。

んで、ベータかVHSダビングして「特別編」見た時は、うわあ中味みせちゃうのとあとかなり思っていたのが、

テリーガーに肩入れする

という見方ね。家庭壊して何するん?このアメグラ野郎という見方。
なんだか納得しない感じだった。家庭捨ててまで宇宙人みたい?という感じだった。

今考えれば、ドレイファスの気持ちを全く考えて見て無い。のと、テリーガーに喧嘩して困らせる姿と子供に情けない姿を見せる感じが理解出来なかったのだ。仲良くして見に行けばいいのにとかね。

そんなスピルバーグフィルム史上なんだかなあの印象の本作。回数重ね3バージョンめの「ファイナルカット」

今ならわかる。
オッサンになって痛いほどわかる「投げ出す感覚」
リチャードドレイファスがうらやましく
いやむしろ応援する自分がいる。それは年とったせいか、縛られる仕事からの解放欲があるからか。

今回特に本作の痛いポイント。

家に滅茶苦茶土や汚い植物、ドロを入れる。

というわからず描写があるのだが、本当に見てて気持ちが良かった。家庭に泥を塗る素晴らしくアンチモラル描写(笑)
誰でも一度はやりたい描写(笑)家庭を持つ方ほど、その荷重い人ほど気持ち良くなる。女性はどうみるんだろう?絶対テリーガー目線だと思う。子供に食事わたしが作ってんのよ!っていう普通主婦目線。

以上ここまでリチャードドレイファスの遭遇動機解説についてでした。

やはりリチャードドレイファスって身勝手なんだけど突然やるわけ。夢やら、なんやら惹かれて突っ走るわけな映画なんだという表現。
スピルバーグは、今やこのリチャードドレイファスを冷ややかに見ている。インタビューで語る「子供を育てるので(出来ない)、、、」また「若い頃の自分が投影」とも言ってる。

リチャードドレイファスが顔焼けるほどの何か(未知)に出会い
子持ちの主婦に出会い、ちょっと恋する
あれっ?不倫映画?なんかもしれませんよね。ある意味男の離婚映画説浮上。

見ていて勿論ダクラストランブルの素晴らしいSFX具合必見。
UFOの音と光って完全にスピルバーグLIVEだよなあって見ながら思った。
司会フランソワ・トリュフォーによる宇宙音楽通訳によるスピルバーグの光と音楽によるコンサートやなあと見ながら思いましたね。

非言語と音階と光を駆使し、チョコ山目指して突っ走る、宇宙人目指して、夢を目指して、家庭、子供泣きごとひっくり返して、突っ走る性格を帯びてます。

ただし本作の「未知」は、未確認飛行物体、UFOの訳で。 

リチャードドレイファスが光に会う瞬間素晴らしいですね。

あの子供も良いですよね。

未知なる物に出会う最初が

無垢たる子供

というのは次作の「ET」に繋がる。あとドレイファス家の子供のあ~でもないこ~でもない、意地悪したり、やかましくしたりあれこそリアルな子供達描写だよねえ!何気に必見!
あ~でもないにテリーガームキ~って怒るみたいな。そこらの夫婦の風景な訳でしょ。あれがあるから、未知に遭遇、浮気な遭遇にも見えるわけ。

ていうか本作におけるリチャードドレイファスの行動について朝まで生テレビで討議できそう(嘘)


トリュフォーもよくぞ出演しました!柔らかみをおびた博士役で天を仰ぎ、手を非言語に動かすトリュフォー博士。
スピルバーグは、トリュフォー「野生の少年」を見てオファーしたようだ。よく出たよなあ。きっとスピルバーグがほぼ新人だったのも功を奏してる。
このリスペクトゲストは黒澤明リスペクトからのち「1941」の三船敏郎に受け継がれていく。

ラストもファイナルカットの方が良いですよねえ。船の中はスピルバーグ言うとおり見たくないわけで、。

特典映像から「特別編」のUFO船内は映画会社の意向。「観客は、見たいだろう!中を!」その要望に
「追加撮影させてください!なら良いです」という事での「特別編」だったようだ。
追加撮影は、砂漠に浮かぶ船の所らしい。

ラストのブンブン船がやってくる瞬間も素晴らしい。
前半のなんだかぐずぐずした家庭不和やあの少年と母の家庭描写があるからこそ

時々出てくる宇宙船と不思議ポルターガイスト現象に
ハッとなる。

ラストはまさしくコンサートのよう。パチンコのリーチスロットのよう。口があいて宇宙人が出る所のあのファンタジカルな瞬間こそスピルバーグの功績、本作存在理由だ。
あの小人の素晴らしいさ!必見。

スピルバーグの青春映画にも見えなくもない。

ラストの天にめされるドレイファスは本望だったと思える。


さて
スピルバーグLIVEコンサート未知との遭遇2002

スピルバーグファン必見!

いやあ面白かったなあ。

追記
ハスミンが本作を登場人物が上空を見つめ、顔を映す映画と評したそうな。

追伸
これ!スピルバーグスーパーLIVE、俺の宇宙フィルムコンサートに物凄く今回見えたんすよねえ。 
スピルバーグの若き血潮がとある宇宙人本に出会って、宇宙人とコンタクトをとる人間の話。それは音楽と光とで。まあ博士本にどういう記述があったかしらんけど、スピルバーグの音響効果LIVEに見えましたねえ。そこにゲストスター、ヌーヘバーグのトリュフォー呼んで、「ジョーズ」で儲かったお金でかなりの理想的な俺夢LIVE、スピルバーグLIVE映画をとった風に見えましたねえ。
いやあ凄いノリですよ。リチャードドレイファスも脚本見てスピルバーグの最高傑作になると見抜いたそう。
これはやっぱりスピルバーグの最初の頂点理想郷映画をドリカムってますよねえ。んで、それはあくまで「ジョーズ」で莫大に儲けたから出来たという味噌がある事実があるという。

あー「ジョーズ」楽しみ!
どーもキューブ

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