フラニー

Girl/ガールのフラニーのレビュー・感想・評価

Girl/ガール(2018年製作の映画)
4.6
ベルギーのルーカス・ドン
という監督の作品。

トランスジェンダーであることをカミングアウトし、新しい街で、新しい学校と、女の子としてバレエ学校に通いながら生きる、16歳のララの物語。

自分の体が嫌で仕方ない、切ないララの思いと、自分を受け入れ、支えてくれる父との葛藤。思春期の繊細な彼女の心に触れ、観客も心締め付けられる。

バレエが、ララを美しく輝かせるのに、バレエがあるからこそ自分に厳しくなりすぎて、押しつぶされそうになる。。
でもそのバレエという象徴のおかげで、より、ララに感情移入させられ惹き込まれていたような気がする。。

最近ジェンダーに関するYA文学を読む機会が多くあり、ジェンダーだけでなく、子どもの特性を尊重することについて考えさせられました。

もし、我が子が少しかわっている子で、世界から浮いている時、何があっても親だけは子どもの味方でいなくちゃいけない。
ララのお父さんは素晴らしかった。
そして、出来たら彼らを丸ごと愛して理解してくれる、友人が必要だよなと思う。
この映画の中には、ララにはそういう存在がいなくて、可哀想だった。。

ララ役のビクトール・ポルスターは、シスジェンダー、つまり心も男の子。だというのに、素晴らしく繊細な演技だった!今後、すごい役者になってしまうのかしらー。
フラニー

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