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Girl/ガールのRMのレビュー・感想・評価

Girl/ガール(2018年製作の映画)
4.2
主演の役者さん、本当に女性かと思うくらい華奢でエレガントで、美しかった。トランスジェンダーを扱う映画の感想に、こんな感想書くのは愚直だと思うのだが、兎に角美しかったのだ。

以下、なるべく性別を意識しないように書きます。
ララは控えめだけど覚悟が強く、努力家で、我慢強い。ただ、個人的に我慢強いということが強いとは思っていなくて、依存先を複数持っていることが強いということだと思う。バレエのレッスンで身体がボロボロであること、仲間にからかわれること、ホルモン治療を始めて毎日自分の身体を確かめるけど大きな変化がないこと、気になる男性と男性の身体のまま関係を持ったこと。ララが抱える問題は、トランスジェンダーの方でないと理解し得ないんだろう…。想像を絶する辛さだったということが、最後の救急車を呼ぶシーンでのしかかるように伝わる。

今この時代だから理解できる・理解しようとする人が増えたと思うけど、前はもっともっと生きづらかったんだろうな。華奢だからとか髪が長いから女性的、体つきがしっかりしていて髪が短いから男性的、といった類の色眼鏡はもう外そうと思った。外見だけじゃその人の抱えてるものは分からない。

ララの微笑み、優しくて輝いていて、惹かれた。
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