えむ

グリーンブックのえむのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.4
公開当時に映画館で鑑賞。
最近放映でも観たけれど、何度観ても心温まる良い映画。

才能があっても有色人種であるが故に店にすら入れて貰えない。食卓にすらつかせて貰えない。
タイトルのグリーンブックは、そんな彼らのために作られた、有色人種を受け入れてもらえる店などを記載した旅行ガイドブックのようなもの。

そういう時代だってわかっているけど、今もその差別は完全にはなくなっていないし、挙句、彼の奏でる音楽は必要として楽しむくせに、本人その人は肌の色が黒いから必要じゃない。
なんとも失礼な話だと心から思う。

でもガサツでもファミリーのように接してくれる、自分のために怒ってくれる友人ができたことに救われる。
(そして彼自身、その遠慮のない、ある意味壁のないガサツさに救われてるとこもどこかであったろう)


アラゴルンの時にはガリガリで、健康茶かなんか飲んでた印象が強いヴィゴ・モーテンセンの、見事な太鼓腹っぷりにビックリして、あれホンモノ…よね?役作り?それともガチのやつ?ってしばし動揺しちゃったけど、スクリーンの中の彼は流石で、とても良い味を出してます。まあ、車の中でバーレルのチキンを素手でムシャムシャするキャラだしね。

でも、最後エンドロールで写真は狡いよ…あれは泣くよ。
それまでホッコリしながら観てたのが号泣ですよ。

なんだか冬とかクリスマスの季節に、毎年繰り返して観たくなるような、優しい映画です。
えむ

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