ひょっこり

グリーンブックのひょっこりのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
3.5
酷い扱いを受けても常に冷静なシャーリーが不思議だったけど、怒鳴ったところでなにも変わらないのが現実なんだろう。黒人差別は頭ではわかっていたつもりだったけど、想像以上の辛さなんだと思い知らされました。普通に職務を果たして「メリークリスマス」と挨拶されただけで、この保安官なんていい人なんだと思ってしまう環境。厳しすぎる。

特にシャーリーがリップに見捨てられると思い好条件をだして引き止めるところがなんとも言えない気持ちになりました。子犬のような表情でじっと見つめるシャーリー。それまでの高圧的な態度もリップに負けないように気負ってただけで、元々の性格じゃないんだわかると悲しくなる。差別はこうやってその人の性格にも影響がでるんだろうなぁ。

つらいのが、これは昔の話じゃなくいまも往々にしてあること。昔はこうだったよ、という映画ではないこと。同じテーマの映画がなくならないことが一番悲しい。
ひょっこり

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