おにぎり

グリーンブックのおにぎりのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.2
久しぶりに文句なしの良作を見ました。
この作品を見てまず頭に浮かんだのが「最強のふたり」。同じように感じた方も沢山居られると思いますが、長年ハートフルな作品の最高峰として私の心の拠りどころだったのですが、どうやらそれを超えて来そうです。
「最強のふたり」に有る、富める者と貧しい者、障がい者と健常者、国籍を保証された者と移民、と言う壁をひとつづつ壊しながら、裸の人間としての絆を深めていく物語。
対して、今作は、舞台が60年代のアメリカという、この時代避けて通れない大きなテーマとして黒人差別の問題があります。貧富の差には「最強」程の重要性はなく、一方は裕福ではないただの庶民と言うところが、作品に入り込み易い構図になっていると思います。しかしアフリカ系とイタリア系、超一流のピアニストとクラブの用心棒と言う現実的なのか非現実的なのか、少し面白いビジュアル的要素もあって、鑑賞しやすく前者と比べて軽やかで爽やかな印象がありました。
旅の道中喧嘩しながら、お互いに相手を知り認めていくロードムービーですが、車内の遮蔽空間で長時間二人っきりと言うのは、よっぽどラブラブな2人でない限りいやラブラブでも、何らか問題は発生します。要は発生した後どのように乗り越えて行くかが大切なのだと思います。

観終わって、やはりバディものは素敵だ、羨ましいな、と感じたことは「最強のふたり」の時と同じでした。

※しかしながらヴィゴの変わりようは驚きました。こんなに多彩な俳優だったことに脱帽です。
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