チー鱈

グリーンブックのチー鱈のレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.0
ドクとの出会いが、トニーにとって大きな変化をもたらし、一人の立派な人間として成長する物語(^ν^)

ドクと二人で過ごす中で、トニーがこれまで持っていた黒人に対する感覚が間違っていることに気づく。
黒人に対する間違った感覚を持つ人が少しでも減ればいいなと感じる反面、それが難しく、今もなお、黒人差別が存在し続ける現実がとても悲しい。

劇中で幾つもの黒人差別があり、理解し難いものがあった。
だが、この感覚は日本という、黒人差別が身近に無い環境の中で生まれてきたからこその感覚なのだと思う。(不信感を感じるという感覚が正解であることは大前提として)

生まれる環境が異なるということは、生きる中で吸収するものが異なるということ。言葉や食べ物、価値観はもちろん、物事に対する考え方や感覚さえも周りの環境によって変わってしまう。

黒人差別を甘受するわけでは決してないが、これまで生きてきた環境によって得た感覚を変えることは難しいのかもしれない。
だからこそ、黒人差別のような明らかに、そして、倫理的に間違った感覚は、すぐにでも否定し、排斥しなければならないと感じた。

このような作品を通じて、少しずつでも、誰かの意識が変わればいいなあ。
チー鱈

チー鱈