ナユRA

グリーンブックのナユRAのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.7
良かった。一夜明けた今も印象的なシーンを思い出すとなぜか涙が出てくる。出会いが人生を変える。しかも真反対の人間が。この手の話はほんとに弱い。

笑えたしホロッときたし、劇場を出た時、爽やかな感動に包まれてた。あの清々しさはそう感じることないな。音楽、旅、友情、差別、人の心が動く普遍的な題材。今まで幾度なく描き続けられきたもので、飽き飽きだわ。なんてことはない。良いものは良いし、この映画にしかない良さもある。

何が1番良かったかなって。そう。
ユーモア。
重い話にぶっこまれた。笑い。
さすが?Mr.ダマー。ユーモアセンスが抜群に良かった。ケンタッキーのシーンはめっちゃ笑った。個人的にドクターにツボってしまって、彼の切ない顔やヘロヘロになってる姿とか、なんか笑ってしまった。差別の話で嫌な気持ちにさせられるけど、笑いで緩和されていた。

テーマの黒人差別もイタリア移民の民族差別と比較することや、黒人だからこういう音楽好きっしょ?みたいなステレオタイプの無意識の差別とか、黒人オンリーの過去のえげつない歴史を語るだけにとどまっていない、今もある差別意識を、それも具体的に何が人を傷つけてるのかわかりやすく描かれていたのが良かった。


そう。この映画は全体的にかなりわかりやすいんだよ。そこが物足らないよう少し思うけど、多くの人がわかって良いと思える作品はやっぱり凄いと思うんだな。

人生は出会いとユーモア。これに尽きるとしみじみ思うのでした。

※追記
ただドクターの描き方しとて、ギリギリな部分がある。教養のある彼の滑稽な振る舞い。おもろかったけど、それもどこか見下してる部分もあっての笑いなのか。ユーモアって難しいなあ。
プールサイドでド派手ガウン着てリア充達を眺める姿はおもろかったけど。
ナユRA

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