ゆっけ

グリーンブックのゆっけのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
5.0
もうこれは観る前から、大好きなやつだなぁってわかる映画ありますよね。期待がそのまま返ってくるもの。映画って本当に良いものだなぁって、幸せな気持ちになります。

心が通える人と出会う大切さ。いろんなものが詰まっていて、何度も観たくなる宝物のような映画でした。

「勇気が人の心を変える」

ガサツですぐかっとなって行動するけれど、世渡り上手でもあり、筋を通す男気溢れる頼りになる男。
繊細で品格のある、強い信念を持つ天才ピアニスト。

性格も生きる世界が全く異なる二人が、だんだんと心を通じるという設定はよくある話ではあるけれど、すごく丁寧な脚本があるおかげで、無理矢理な流れもなく、ほろっと感動させられる素晴らしい映画でした。

もう何たって、二人の掛け合いが素晴らしいんです。
石を盗むシーンや、フライドチキンを捨てる(紙コップも)シーンも、その行動に二人の価値観があふれていて、お互いが影響しあって、考え方を変えていくんですよ。手紙のシーンも最高や。最後の最後のオチまでオシャレすぎる。

知らず知らずのうちに偏見を持っていることがあります。それが人を傷つけていることも知らずに。『ズートピア』でもそんなテーマを持っていましたが、肌の色が違うという理由で、トイレも別にされ、気に入ったスーツも試着もできず、自分がゲストとして迎えられたレストランで食事もできない。

単なる冗談と思って、差別用語を使ってしまう。トニーでさえ、ドクと出会う前は、黒人作業員たちが使ったグラスを捨てるほどの偏見を持っていました。

「個人を差別しているわけでもない。”しきたり(規則)”なんだ。」と言われるシーンもあるのですが、自分がしていることが正しいか誤っているかを考える隙も与えず、その"しきたり"に従うという思考停止状態になっている世界が怖いなと思いました。

だからと言って、諦めるのでもなく、暴力に変えるわけでもなく、音楽の力で人を動かそうとするドク。初めてドクの演奏を聞いた時のトニーの目が変わるんですよね。ドクと一緒にいることで、見方が変わっていくトニー。トニーと旅することで、視野が広がっていくドク。
二人とも素敵だなーと思います。

笑いあり、感動あり、なんていうとなんとも普通すぎてつまらん感想になるかもしれませんが、本当に素敵な映画でした。

もちろん、映画を見終わった後は、ケンタッキーでフライドチキンを食べました。車の窓からゴミは捨てませんが。。。