諸星だりあ

グリーンブックの諸星だりあのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.4
1960年代、黒人差別をテーマにした
ヒューマンドラマ。

黒人ピアニスト・シャーリーがあえて
差別の激しい南部でコンサートツアーを
行う。用心棒として乱暴者のトニーを
雇い、様々な不条理に直面しながら…。

アカデミー脚本賞という事で勉強の為に
鑑賞したが、回想無くトニー&シャーリー
の過去、性格が描写されており伏線回収も
見事、流石だと思った。
最も心を揺さぶられたのは警官に絡まれる
一連のシーンで、その理不尽さと
腹立たしさに「差別」への憤りを再認識
させられた。
テーマはシリアスなものだが、愛嬌ある
トニーと紳士なシャーリーのやり取りは
楽しく、フライドチキンや手紙のシーンは
笑わせて貰った。

派手な事件や演出が無くとも人物の心情を
描けば心に残る物語は紡げる、という
好例であると思う。良い作品です。
諸星だりあ

諸星だりあ