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グリーンブックのRIOのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.3
1960年代のアメリカ、ナイトクラブで用心棒として働くイタリア系白人・トニーは有名黒人ピアニストであるドン・シャーリーの南部ツアーで運転手を務めることとなり、二人きりの車で長旅に出る。当時黒人が安全な旅を送るために不可欠だったガイド「グリーンブック」を携えて。
生活環境も人種もまるで違う二人だが、二ヶ月にも及ぶ旅の中でその関係にも変化が生まれてゆく。

アカデミー作品賞受賞、個人的愛しのボラプを抑えてオスカーに輝いた作品なので楽しみにしていました笑
日本公開目前にして色々目にしていたものもあったのですが、人種差別問題はもちろん大きく本筋にありながら、それ以上にまたとない運命の二人の友情話としてとても素敵な映画でした。バディものとして王道の展開を辿りながらも、お互い自分の尊厳は崩さずに理解を深めていく様がとても印象深く、時に笑えたし、涙するシーンも多々あり。古典的な人種イメージと二人が真逆なのも稀有な関係である所以でしょう。
トニーと妻の関係性も素敵で、ラストの小粋な伏線回収にも拍手。

結局トニーとドクは、きっかけは多々あれど、一人の人間というのみの肩書きで仲良くなれた素敵な友情だったのだなと思います。
心が洗われて熱くなる映画でした。
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