いい意味で割りと薄味だった。
アカデミー賞というタイトルのおかげで「さぞやすごい大作なんだろう」ってちょっと身構えてしまったけど(笑)、壮大でも大号泣でも超感動でもなく、ほんのり暖かい気持ちが残るような、好きなタイプの作品。
時は1960年代、黒人への差別が根強い南部をツアーで巡る天才ピアニスト・ドクターシャーリーと、用心棒兼運転手として雇われたイタリア系トニーとの友情物語。
人種差別を題材にした作品は見ていて気分が沈む事があるけど、これはそこまでじゃなかった。
なんといっても粗野なトニーのおかげでしょう。観ているこちらをどんどん引き込んでいく魅力の持ち主!
雑で大食いで時には悪さもする彼と、品行方正クソまじめなドクとのやりとりがほんとに楽しくて、それこそがこの作品の醍醐味といってもいいんじゃないかな😄
ドクが白人から暴力を奮われたり警察からも差別を受けたりと、物語の本質部分を重くする内容もあったけど、それよりもこの作品では人種を超えた友情が育まれた事をメインと据えていた友情物語だからこそ訴えかけるものがあったんではないかしら。
フライドチキンの骨は見よう見まねで車窓から楽しそうに捨てたのに、ドリンクカップをトニーが捨てた時の表情が…今思い出しても笑える…。
こまかい笑いがクスクス起きるこの感じ、よかったです!
【ひとりぼっちの城主】
寂しい時はこっちから行動を起こさなきゃ。
ドクはこの旅のおかげでひとつ殻を破れたようでよかった!
トニーもまた、人として成長を遂げましたね(笑)
最後の団らんのシーンは本当に幸せな気分にしてもらいました。
グリーンブック、良作です(^-^)