このレビューはネタバレを含みます
トニーとシャーリーの不釣り合いなコンビの旅のシーンも当然面白いが、黒人差別の描写に成る程と思わされた。
シャーリーはホテルにとって大切なゲストであり、ホテルマン自身もシャーリーに敬意を払っているようでありながら、物置に案内するという行動。
本人たちも何が問題なのかと言わんばかりで、『差別というのは、個人の行動ではなく社会的な風習、風俗なんだ』と理解させられた。
シャーリーの「私は何者でもない!」という雨の中の慟哭が、それまでの理性的な振る舞いと対比的で心を打った。
最後の方の、雪の中出会った警察官の差別など頭に存在しない対応、帰宅後のトニーが「ニガーはよせ」という台詞。
印象に残る名シーンが多かった。
一番最後、奥さんの台詞は最高のオチだった。