Chiarums

グリーンブックのChiarumsのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
3.7
観る前は安易に黒人差別にフォーカスした作品かな?と思っていたけど、メインテーマは差別というよりもっとシンプルに”隣人愛”だなぁという印象。
もちろん随所に黒人差別は出てくるものの、全体の仕上がりとしては比較的マイルドなヒューマン・ドラマという感じ。
黒人差別だけではなく、ちらっとLGBT問題も盛り込まれているし、マハーシャラ・アリ演じるシャーリーの視点を通して、優れたアーティストでありながらまわりと馴染めず人知れず孤独と疎外感に悩む心情だったりはわりと誰にでも受け入れられやすく、共感を得られやすいという点がアカデミー賞作品賞受賞につながったのかなぁという気もしました。


この作品の為に増量し、イタリア系アメリカ人の話し方、流暢なイタリア語での会話シーンにも臨んだヴィゴ・モーテンセンの役作りは素晴らしく、なんとなくイメージ的にキレイめな役柄とルックスが多い印象の彼のキャリアの新風をみれたことは純粋に素晴らしく、むしろ個人的にはこんな感じの厚みのある姿の方が好みでしたが、やはり孤高のアーティストを演じたマハーシャラ・アリの憂いを帯びたノーブルな眼差しが特に際立っていましたね。
ピアノの演奏シーンでは、本人が本当に弾いてるのかな?と感じるくらい自然でした。やっぱり俳優さんってすごいですね。

余談ですが、この映画観てると地味にお腹空きますw
フードファイトで食べるホットドッグ、奥さん手作りのサンドイッチ、ホール丸ごとかぶりつくアメリカンピザ、本場のKFCフライドチキン、テーブルに並ぶたっぷりのクリスマスディナーまで全部美味しそう!w
Chiarums

Chiarums