あやちゃん

グリーンブックのあやちゃんのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.0
確かに皆さんが書いてる通り、山場となるようなシーンはない平坦な2時間。
途中眠くなるかなと思ったけど飽きずに見られる不思議な時間でした。
盛り上がりがない分、ずーっと同じテンションだからこそじわじわ楽しめる。
そして要所要所でクスッと、微笑ましくなる。

舐められないよう高座に座り、高貴な服を着て、上品な言葉を使うドクが、少しずつ砕けて人間らしくなっていく。最後には自分から…素敵なオチ。
トニーの変化はもちろんだけど、自分としてはドクの変化が良かった。
てか2人とも自然体で大袈裟な感じがしなくて、そこがまた良き。

差別されないためにガチガチに固めるドクの振る舞いはかっこいいな〜
「どうせ」って言って腐らず、如何なる扱いを受けようとブレない姿勢。
これがこの差別意識が強い時代に出来ていたと思うと、ドクの親は上手に育てたんやな〜って。
でも孤独なんやな。
黒人のコミュニティにも、白人のコミュニティにも所属できない孤独なアーティスト。
それこそアーティストだなぁ。
あやちゃん

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