前作の「海底47m」を数日前に観てすっかり心酔し、そこからヨハネス・ロバーツ監督の作品を数本観たニワカファンです。
本日、品川にて本作を鑑賞。
一応続篇ですが、これは「バタフライ・エフェクト」シリーズや「デッドコースター」シリーズ的な展開を見せる続篇。
つまり設定やシチュエーションは踏襲されているけれど、人・物・場所は別というパターン。
もっと言えば「オープン・ウォーター」シリーズにいちばん近い。
個人的には一作目の方が好みでしたが、こちらも悪くはない。
特に、第一幕で海に入るまでの話運びの手際が、クリント爺さんの監督作かと思うくらい見事(前作はここがちょっともたついてた)。
第一幕で示される、主人公に対して、というか我々観客に提出された物語上の課題は2つあります。
① 連れ子同士の姉妹の関係性の改善
② 学校で"looser"と呼ばれている自分の立場の解消
この時点では、どっちかの命題は捨てる映画かもしれないと思っていました。
だって、90分しかないし、ジャンルとしては、ただの低俗な娯楽作品なんだから。
で、第二幕。
ここは古代遺跡のセットなど、前作よりも予算があるのでビジュアルは楽しい。
けど、前作ほどのソリッドステートさはなくなってしまったとも感じました。
ま、それは前作が「予算がなければ智慧で勝負だ!」という凄い意気込みの傑作すぎたからなんだけれど。
第二幕終盤で、物語上、上記の①が達成不可能になったように見えるわけですが、ここはニワカファンとはいえ、これがヨハネス監督5作目の自分としては、「いつものやつだよね。大丈夫だいじょうぶ」とニヤリとしました。
実際そうだったんだけれど。
あと、アイテムの使い方は相変わらずうまいですね。最後の最後に至るまで。
というか、これもある意味ニワカにして馴れちゃったんで、「これね。はい、やっぱりこうなりました」って何度も感じました。
そして第三幕。
こう思いました。
上記②を達成するためには、本作の流れだと絶対に後日譚がいる展開だよね、これ。でも、ヨハネスさんのいいところは「その後」を描かずに、スパっと終わるところ。どうするんだ、これ。②を捨てる? それとも"A few days later..."の学園生活を見せる?
と考えてたら、「ああ、そっちのチームも伏線だったのか!」
ここは痺れました。
スパっと終わりながら、②もクリア。しかも、それをセリフもなく視線の応酬だけで達成している。
まあ、セリフがないので解釈は観客それぞれに委ねられているんですが、私は二人の立場の逆転だと解釈して、明日からのミアちゃんの学校での立場を好ましいものと想像して、ニコニコして劇場を出た次第です。