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海底47m 古代マヤの死の迷宮のmurabonのレビュー・感想・評価

3.8
コロナによる映画館休業や007の公開延期など精神的ダメージが大きく久しぶりの投稿になってしまった。

前作とはほぼ繋がりがないシリーズ2作目。96時間シリーズ並みのタイトル詐欺で深海47メートルはもはや関係ない。96時間シリーズのように邦題がやらかしたのかと思ったら原題も47メートルだった。
インディ・ジョーンズシリーズのような副題も安っぽい気はするが、夏休みっぽくてこれはこれで良かったと思う。

ブームなのか、サメ映画が量産されている昨今。奇抜さや斬新さを追及する風潮がある中で、本作は比較的スタンダードなサメ映画に仕上がっている。

サメ映画に期待する、サメの補食シーン、サスペンス、ビキニギャルの出演時間も前作から順当にパワーアップしているのはすばらしい。

前作のヒットもあり予算は増えているようだが、B級感は良くも悪くも増した印象。サメは基本CGで、出来は良いとは言えないが映画館で見るとそれなりに迫力はある。

出演者にスタローンやジェイミー・フォックスの娘がいるものの、良い感じに無名の訳者だらけなので、誰が襲われるか分からない緊張感もあり思った以上に引き込まれた。
女性人はみんなキレイかつ、バリエーション豊かで非常に良かった。私のお気に入りはアジア系のアレクサちゃんですね。

本作の特徴として襲われる登場人物に基本的に悪役がいないという点があり、パリピや陽キャが食べられるカタルシスが無い代わりにハラハラドキドキ感がはんぱない。

宣伝でもあるように盲目のサメが出てくるものの、その設定が活かされておらず、もはやただのサメであったのは残念である。ドントブリーズのように息を潜めながら逃げるわけでもなく主人公たちも普通に喋りまくってるし。
サメが複数体いるという言及はあるものの、逃げても逃げても待ち構えているサメの先回りっぷりにはツッコまざるを得ない。

邦題のせいで期待が高まるマヤ文明についても、遺跡に何か仕掛けがあるわけでもなく特別活かされる展開がないのは残念であった。

前作で強烈な印象を残したオチの部分について、今回も同じパターンになるのか?と前作を見ている観客ならではのドキドキがある。今回も一捻りある展開でなかなか良かった。

総評としては前作からエンタメ度をアップした夏休みにぴったりな作品に仕上がっている。割りとシリアス展開なのかと見せかけて所々笑わせてくる展開も緩急があっていい。映画館で見ると閉塞感も増してより楽しめると思うので期待値を上げすぎず鑑賞してみてほしい。

エンドロール終盤で流れるサメについての言及。一年間でサメに殺される人間は10人程度だが、人間は一億匹ものサメを殺しているとのこと。劇中ではサメを憎らしく思っていたが、二回目見たらサメに感情移入してしまうかもしれない。
サメになりきって人間を襲うオープンワールドゲーム「Maneater」が一時話題となった。私もps4版を購入しているが本作観賞後はまた違った気持ちでプレイできるかもしれない。
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