ジニョク

愚なる妻のジニョクのレビュー・感想・評価

愚なる妻(1921年製作の映画)
4.7
久しぶりにシュトロハイム様に会いたくなり、まだ観ていないDVDが収まっている棚をゴソゴソ。
あったあった、これよこれ。

購入した当時は配信にもレンタルにもなかったのにTSUTAYAにあんのね、ヤダ、ショック😨〣

サイレント映画の巨匠🎥
エリック・フォン・シュトロハイム様

完全主義者であり、納得のいく作品を作り上げる為に膨大な制作費、時間、フィルム🎞を使う事で有名です。
呪われた監督とも言われたシュトロハイム様。

今作は異常な長さと異常な内容であったが為に原型を留めぬほどに削除された形で公開された作品『愚かなる妻』

私が観たやつはシュトロハイム様が最初に創り上げたオリジナルの4分の1。
現存するプリントを繋ぎ合わせ、現在あるもっとも長い復元版だそうです。
(レンタルされてるやつはどうだか知らんが😁笑
あと購入版は『シュトロハイムその生涯と映画』とゆう作品の2枚組となってます🤍)

舞台は第一次世界大戦直後のモンテカルロ。
シュトロハイム様は主演俳優としても出演しています。
ロシア人貴族で”カラムジン伯爵”と名乗り2人の従姉妹たちとお屋敷に滞在しているのだけど…
実は彼は詐欺師なのです。
金持ち女性をたぶらかし、金銭を巻き上げる悪党なんです。
(それとは別に根っからの女好き🤭)

剃り上げた頭髪に端正な顔立ち(ワタシ的には)。
白い軍服と片眼鏡がよく似合う。
細く長い煙草をくゆらせ、煙に目を細めるシュトロハイム様に早くもメロンメロン❤️

今度のターゲットはアメリカの外交官として赴任してきたヒューズ氏の奥様ヘレン。

シュトロハイム様!
人妻ですぞ!

無垢で純真で、その上、旦那様に愛されて幸せそうな夫人をどうやって落とすのかしら🙄

夫人に対しての執着と変態ぶりにはニヤニヤ。
連れ出した先で嵐に遭い、奇怪な婆さんのホテル(あばら屋)での一夜は可笑しくてたまらない。
あとになって従姉妹に「目的はお金なのよ!」と釘を刺された時のシュトロハイム様の伏目がちな表情にきゅん♡

そんなシュトロハイム様、なんと20年も仕えてきた年増の女中にも手を出していて…
コツコツと貯めて来た貯金を巻き上げる時の嘘泣き&鬼畜ぶりがたまらん♡

当時は善良なアメリカの外交官夫婦をこのように描いた映画とシュトロハイム様に対して、不快感を露わにした批評がいくつもあったそうです。

それよりも、本人の了解を得ずに検閲局でズタズタにカットされた作品を観たシュトロハイム様の心情を思うと胸が痛みます。

サイレント映画だし、音楽はずっとピアノの伴奏だけだし、字幕もたま〜に出るだけ。
それでも不思議なことに理解できるのよ。
そして、面白いのよ。
とっても満足いたしました☺️


よだん👣🐾
今作をもって、今年のレビューは最後にしたいと思います。
ノーランさんの残り二作を年内に観るのが目標だったのだけど、諸事情あって叶わず。
でもTLは可能な限り追って行きますので、まだまだよろしくお願いします😊

今年もたくさんのイイねとコメントをありがとございました💕
いつも「観る観る」言いつつ観れてなくてごめんなさい🙇‍♀️
(でもレビューは書かずとも観ている作品もあるんですよ〜😅)
あと、コメントのお返事が遅くってごめんなさい🙇‍♀️
来年はしっかり改めます、と言いたいところだけど、来年もこんな調子だと思います笑
ジニョク

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