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愚なる妻のnagashingのレビュー・感想・評価

愚なる妻(1921年製作の映画)
3.0
大幅縮小版らしいが、むだに豪奢な舞台装置と、役者陣の醜悪ないし鬼気迫る顔芸のおかげでじゅうぶん濃厚。本来は6時間半あったという話を聞いただけでもうおなかいっぱいです。テラスにつねに吹きつけてくる波風、嵐の激しさや川の氾濫も尋常じゃないレベル。その一方で、偽札職人の家の採光、女中が身投げする崖の逆光、ラストの曙光などは厳かで甘美。この落差がデカすぎるのもヤバい。若いころのシュトロハイムは瞬間的に本田圭佑に見える。
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