史上最年少の46歳で民主党の大統領候補になった若きカリスマ政治家ゲイリー・ハート(ヒュー・ジャックマン)。
ジョン・F・ケネディの再来と言われた彼は1988年の大統領選予備選で最有力候補《フロントランナー》に一気に躍り出る。
しかし、たった3週間後、ドナ・ライスという女性がハートの選挙スタッフの面接でハートと数時間過ごしていたというマイアミ・ヘラルド紙の記者が掴んだ不倫スキャンダルが一斉に報じられ、急展開を迎える。 勝利を目前に一瞬にして崩れ去る輝ける未来。 その時、ハートは？家族は？選挙スタッフは？スクープを求めるジャーナリストは？そして、国民はどんな決断をしたのか？
実際の出来事を元にした映画。
ヒュー・ジャックマンは、ウルヴァリンやバーナムなど情熱的で誠実なキャラクターを演じてきたが、今回のゲイリー・ハートはちょっと違う。先見の明とカリスマ性と情熱的な姿勢で若者に人気となったが、浮気癖があり何度も妻に目をつぶってもらったが大統領選挙中の不倫疑惑で出馬を断念したグレーなキャラクター。
かつてないくらい人間味のあるキャラクターを演じるヒュー・ジャックマンの演技がまず見応えあるし、ゲイリー・ハートの不倫疑惑からマスコミの目を反らすために相手の女性の情報をマスコミに流したり、マスコミ対策のために記者会見の問答の内容を練るなどの選挙の知られざる裏側。大統領選挙候補者や政治家のプライベートは、マスコミが追うべき内容なのか？大統領候補者の資質は、プライベートも含めて考えるべきなのか、考えさせられるヒューマンサスペンス映画。
