ガーコ

マダムのおかしな晩餐会のガーコのレビュー・感想・評価

マダムのおかしな晩餐会(2016年製作の映画)
4.5
メイドが恋したっていいじゃない!
恋に身分や階級なんて関係ない、相手を本当に愛しているかどうかが重要。

そんな言葉を送りたくなる映画。
もっとブラックコメディな映画なのかと思いきや、思ったよりラブリーな内容…(^^)
女性の心をくすぐる、ステキな作品でした。

これは、とある晩餐会で起こった偶然の奇跡の物語。
10年以上ご主人のメイドとして雇われてきた女性が、自宅の晩餐会の人数合わせとして出席することになるのです。
「余計なことを喋らないで、大人しくしていて」。
そうきつく言われていたのに、調子の良いメイドは下ネタ満載のジョークを連発し、晩餐会の主役に…。
しかも、隣に座っていた男性から愛の告白まで受けてしまうという。

まるでシンデレラストーリー…。
12時の鐘とともに、メイドが自分の部屋に帰っていくのもなんだかロマンチックでした。

でも、ご主人はカンカン!
彼女の恋に気がつき、嫉妬の炎を燃やしながらガミガミと怒りまくります。
本当は、ただ羨ましいだけなのに、その気持ちをひた隠して、嫌味な態度を取り続ける…。
自分は誰よりも美しくて、好かれていると思い込んでいた主人に起こる劣等感。
並々ならぬ屈辱でしょう。

でもでも、恋してしまった乙女心はもう止められない!
ご主人の怒りなんてなんのその、今ある恋に情熱を燃やすメイドの姿がなんだかとっても可愛らしかったです(笑)

恋に年齢も、容姿も、身分も関係ない!
恋をした女は何歳になっても、少女のように純粋な心を秘めているのです!

こうして、どんどん燃え上がっていく彼女の気持ち。
この先はどうなるのか、最後の最後まで恋の行方が読めないのがもどかしくも、ドキドキさせられました。
やっぱり、他人の恋愛を観るのって楽しくなっちゃいますね(笑)



最後に…。
この恋を焚きつけた、義理の息子が憎たらしく感じつつも、嫌いにはなれないのが悔しい…!
まさにプレイボーイ(笑)
最終的に、ご主人とメイドの信頼関係をボロボロにさせた、彼の存在が一番厄介だと感じるラストでした。

恋は盲目。
周りが見えなくなった大人って、凄く哀れに見えてしまいます。
ガーコ

ガーコ