ちろる

からっぽのちろるのレビュー・感想・評価

からっぽ(2018年製作の映画)
3.6
自分が作ったニセモノ
カウンターバー
ビル清掃
イベントガール
コンビニ
メイド喫茶
ケーキ工場
ビデオ屋
などなど・・・

いろんな器に、男たちを喜ばせるベストの自分をはめこんで、演じるのが当たり前になったマチちゃん。
そんなマチちゃんにも恋人ができた。
絵描きの彼は彼女をとても美しく描く。
同棲するちいさな部屋はいつのまにかマチちゃんで埋め尽くされていく。
マチちゃんが赤い服しか着なくなったのは彼の描く赤い女になろうと思ったから。
気がついたときはもう遅い。
マチのからっぽは、彼女だけのものではない。
由人も洋も、わたしたちも、からっぽだった。

痛々しくも切ない。

これはラブストーリーか?不思議な魅力にらつまった不思議なお話だった。
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