ごろちん

すばらしき世界のごろちんのレビュー・感想・評価

すばらしき世界(2018年製作の映画)
4.4
『万歳!ここは愛の道』と同時上映したショートムービー。石井達也監督が19歳の時に制作した作品だそう。特に期待しないで観てたらずぶずぶとのめり込んでいった。

とにかくリアル。母子家庭の子どもが抱くであろう感情が痛いほど伝わってくる。アフタートークで石井監督の実体験から出来た作品と聞いて納得。母親と息子の喧嘩はこう言ったらこう言い返すだろうという台詞ばかりだった。

母親と息子、息子と父親、父親と母親が今にも切れそうな糸で繋がっている。この糸は息子が繋ぎ留めている糸。親には見えないかもしれないが息子は切れないように注意深く見守っている。

2本の映画を観た後の石井監督の印象は、天才、菅田将暉激似、映画ジャンキー。石井監督の映画愛は本物。たぶん映画のためなら死ねるとか本気で言いそう。すごい監督に出会えて良かった。
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