垂直落下式サミング

少林少女の垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

少林少女(2008年製作の映画)
2.5
みました。すこぶる評判の悪い映画。なるほど、とりあえずゼロ年代の国産映画らしいダメ感。わりと金かかっててコレはない。誰が何の目的で何をやってるのかわならないので、おはなしが意味不明すぎて嫌いにすらなれない。あと、ブルース・リーを茶化すギャグは正気を疑う。
このころは岡村サンまだ痩せてて、彼がキレのいいカンフーを演じてみせてくれるのは嬉しいんだけど、とは言ってもやっぱり運動神経がいい人ってだけで、ポーズとしては決まってるけどスタントは本職じゃない感じ。
それは当然のことで仕方ないのだけど、それを承知でキャスティングしといて、その不格好さを演出で誤魔化してあげないのはどうなの?不格好な映像をスローにしても不格好さが際立つだけ。動きが遅くなったぶん、スタントのヌルさがハッキリとわかってしまっていて、心底ゲンナリする。
その点、めちゃイケで岡村が演じた匿名係長只野仁のパロディはスラップスティックなコントとして完成度が高くて、倉庫のような場所で展開する香港映画風のアクションが格好よかったし、持ち味の低身長ギャグや顔芸などをイキイキとしていて、彼が肉体派コメディアンとしてジャッキーをリスペクトしていることがみてとれた。テレビのバライティがここまで頑張れていたのに、なぜ映画となるとこれができないのか?
今はユーチューブでみれるかどうかわからないけど、かなり笑えるので探してみてほしい。