スクリーン2
サブタイトルに「最後のサムライ」と付けるほどに主人公の河井継之助の人間性を浮き彫りにした物語。
折り目正しい演出をする小泉堯史監督に合う題材だと思う。
長岡藩家老の河井継之助は時代が大きく変転する中、旧幕府への忠義を尽くしながらも長岡藩の生き残りを賭けて中立の立場を堅持し、勢いに乗る薩長を中心とする新政府軍と対する。
中立をみとめ無い新政府軍の高圧的な態度に対し粘り強く交渉を続けるが、決裂すると敢然と最前線で戦いの指揮を執る河井継之助。
武士としての筋を通す主人公を役所広司が血の通った人物として演じている。いつもながら上手い。
会話、武士たちの所作、戦闘シーンと小泉監督の細かい部分もおろそかにしない演出が感じられる力作だ。
人間味あふれる人物像になってるけど、それでもちょっと立派過ぎないかなって思うのはボクだけだろうか。