ウサミ

バスターのバラードのウサミのレビュー・感想・評価

バスターのバラード(2018年製作の映画)
4.2
コーエン兄弟作品にはほとんど精通してませんが、これは傑作だと感じました。
面白かった!

物語の主人公だろうが、過酷な運命を背負っていようが何だろうが、心臓をピストルで撃ちぬけばみな等しく死ぬ。
ブラックなユーモアから奥深い悲哀や人間の性が浮かび上がってくる。

「死」というものを、らしい表現でサラッと描くオムニバス。20分という短い時間の中で全ての物語をキチンと完成させ、その上でそれら全てを、一貫したテーマの下まとめあげる、というのが見事すぎる。

美しい自然の姿と、開拓時代の西部劇の不潔感ただようハードボイルドなカッコ良さ、心地よい歌声などなど。
映画全体としてカタルシスやエンタメ性が強いわけではないが、ごちゃごちゃ考えているうちに頭の中に色々浮かんできて、観終わった後には「結局ようわからんけど面白かったな」と思わせられてしまった。


1話
喜劇の中に暴力性をいきなり見せつけてきて、ハッ!と走り去って行く感じが最高 
2話
まさに面白い短編って感じ 生きるも死ぬも、同じくらいどう転ぶかは分からない
急にちょっとグロくて笑った
3話
台詞が少ないし、展開が読めるから、2回目の感覚で観れた 残酷で無情やけど印象深い
4話
自然が美しい 映画前半でちょっと疲れたからオアシスのような感じ 後味良し
5話
死の件りは勿論やけど、結構さりげなくコーエン兄弟の芸術性みたいなとこにも立ち入ってた気がした 観てて一番面白かったかも
6話
正直コレ自体は退屈やったけどこの映画の総括として素晴らしい
ウサミ

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