Yuma

華氏 119のYumaのレビュー・感想・評価

華氏 119(2018年製作の映画)
4.2
今更ですし、その間起こったことはある程度知ってるつもりだったから、それなりに覚悟はして鑑賞したつもりでした。

その上での感想ですが、想像を遥かに超えて酷い。
念のため誤解なき様に言いますが、映画が酷いんではなく、その中で今、現実に起こっている事がです。

もちろん、ムーア監督は強烈な政治思想を持った方で編集はメチャメチャ巧みなので、そのまま受け取ると今度はそっち側に簡単に引き込まれるので注意して鑑賞はしていますが、それでもこれはディストピアに片足突っ込んでるどころかほとんどどぶ漬けになってると言わざるを得ない。

しかし同時に今ならまだ、僅かながらの希望が残っている事も伝えてくれています。
市民が希望と自由を捨てない事こそが最後の防波堤になること、忘れないでおきたい。
映画を見ない人にもこのメッセージだけは伝えておきたいです。
テロリズムに対抗することは自由を捨てない事であり、自由を捨ててまで戦うことらテロに屈する事である。それは専制君主制の始まりを意味するのです。

こういう監督の願いはとても共感できます。
Yuma

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