グリーンツー

劇場版『えいがのおそ松さん』のグリーンツーのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

実は「おそ松さん」自体初めて観た。「おそ松くん」は知ってるけど。

「おそ松くん」との違いで一番感じたのは、イヤミやちび太といった脇役の存在感。これは「おそ松くん」連載当時の西洋かぶれが今では薄くなったということなんだと思う。あと「おそ松さん」が、「おそ松くん」よりもギャグの要素が高くなくなったということもあると思う。それはこの作品で一番活躍しているのが六つ子ということからもわかる。

おそ松を始めとした六つ子。はっきり言って一人一人は「普通」。取り柄は「六人」いることくらい。何故六人なのか、それはストーリーの幅を広げるため。「おそ松くん」が一人なら、作れるストーリーに限界が出るし、キャラをストーリーに合わせて変えたら無理が出る。だからこその「六つ子」。そして彼等が主人公だからこそ、本来のストーリーは真面目なものになる。

こういうキャラ設定は「ドカベン」や「ラブライブ!」にも見られる。主人公が「つまらない」から、正統派で真面目なストーリーが成立する。その一方で脇役は「ぶっ飛んでいる」からコミカルで非現実的なストーリーが成立する。

そう考えたら、「おそ松くん」、「おそ松さん」はとても上手く出来ていると思う。

赤塚不二夫は天才だと改めて思った。