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幻影師アイゼンハイムのパケ猫パケたんのレビュー・感想・評価

幻影師アイゼンハイム(2006年製作の映画)
3.5
✏️記録
【下の方はネタバレしています🙇💦】

~イリュージョニスト~(幻影師)の世界に惹かれて 『ナイトメア・アリー』の余韻に浸るため再鑑賞

これもアメリカの小説の映画化

『ダイバージェント』(2013)、『最強のふたり』(2017)のニール・バーガー監督作品、彼のデビュー監督作品

19世紀末の、オーストリア・ハンガリー帝国が舞台と珍しい設定

架空の人物、幻影師アイゼンハイムを、エドワード・ノートンが神秘的な人物像を好演、また、薄暗い照明の下のイルージョンが魅力的である。

アイゼンハイムの恋敵、虎の様に残虐な、オーストリア・ハンガリー帝国の皇太子を、ルーファス・シーウェルが演じており、エドワード・ノートンと対照的な人物で劇的な映画となっている。なおこの皇太子のモデルは、実在しており、1889年1月に情死している。

様々なイリュージョンとトリックに満ちた映画📽️なので、四つのそれについて言及します。


●観客の前で、みるみる成長していく、金属調のミカンの木🎄と、その実🍊のイリュージョン

折り畳み仕様の機械仕掛け、精巧なものなら可能かと。舞台の照明も暗いし。あと、実際のミカンとは手のひらで交換するのであろう。面白い。


●ホログラム風に舞台に、人物が現れて消えるイリュージョン

最初の映画は、🇫🇷フランスの発明家、ルイ・ル・プランス氏による『ラウンドヘイの庭の場面』(1888)が、現在の定説である。

だから、映画の映像が絡んでいるのだろう。彩色された映画なのかも。あと、絶妙な松明による照明も。ただし、この映画のように、鮮明なホログラムには出来ないだろう。逆に言えば、もっとCGに凝って欲しかった。あと映写機はカタカタ音がなるハズなので、無理がある。

なお、ルイ・ル・プランス氏は1891年に、列車内で怪死している。


●貴婦人失踪のトリック

ミステリーでよくあるパターンなので、大いにあり得る。ただし、埋葬とかあったはずなので、墓から出るところを想像すると笑える、女ゾンビ🧟じゃん🎵🎈

トリックを見破っていく刑事のお偉いさんの表情は、名場面


●幻影師アイゼンハイムの正体❓

帝国皇太子を巧妙に自害させて、仮に、ル・プランス氏の怪死に関係しているとしたら、天下の大悪党じゃん、怖いわ
((( ;゚Д゚)))

と、『ナイトメア・アリー』的な空想をしてみた、とある深夜。

秀作🎵



2022年鑑賞 52本目