しゅう

バーフバリ 伝説誕生<完全版>のしゅうのレビュー・感想・評価

4.1
字幕版を鑑賞。

やはり「バーフバリ」は劇場の大画面で観た方が断然満足度が高い。特に今回は「王の凱旋」を観た後なので、前に国際編集版をDVDで観た時より遥かに楽しめた(今作は「王の凱旋」とあらゆる場面が呼応しているので、寧ろその後の展開を知っているほうが面白みが増す)。

そして感じたのは「バラーラデーヴァ不憫すぎる」という事。

知勇ともに優れて外見だって美男子なのに人々の人気を集めるのは常にバーフバリ。バラーがストイックに鍛錬している一方でバーフは訓練の傍ら女性たちに秋波を送った挙句に兄に対して「お前は将軍で俺は王」などと軽口を叩く始末。裏切者追跡の場面でもバーフは(作戦とはいえ)あっという間に無法者たちの心を掴み美女たちとよろしくやっている。

極めつけはカーラケーヤ戦。戦が始まる前の時点で既に二人に送られる歓呼の声に差があり過ぎて、バラーと共に気勢を挙げるのは側近のみで、その他大多数の兵士たちは皆バーフの名を連呼する。そして戦後のシヴァガミの裁定。

これでは、ある意味バラーが捻じ曲がってしまうのも無理ない訳で、彼の四半世紀にわたる圧政は自身を決して愛さなかった民草に対する一種の復讐に思えた。
しゅう

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