tilia

ジョーカーのtiliaのネタバレレビュー・内容・結末

ジョーカー(2019年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

思ったよりいまいちだった。
年老いた母親、恋人もいない、仕事もうまくいってないことが悲哀に描かれているけど、白人男性がこういう目に遭ってると悲惨さがものすごくみえるんだなーと思った。
我慢しろってわけじゃないです。
そもそも職場の小人症の同僚に対してもバカにした態度とってるし、自分から色々手放してるところもあるよね。傲慢さがあるというか、自分がいいと思えるものにしか認めてもらいたくないというか、これはプライドが高いのかな。
抑圧されて人殺しに向かうのをここまで肯定的(仕方ない的な)描かれているの、確かに上映の際に注意喚起されてるだけあるわ。
小児病棟に銃を持っていく異常さとか、ただの善人ではないことは随所に描かれているとは思うけど、多分サラッと見たら抑圧されてる人間の爆発、みたいな風に受け取れるじゃん。こんなに辛いんだ〜みたいな。
でも主人公は特に正しいことってなんもしてないんだよ。与えられるのを待つだけ。サラリーマン(またこれが殺すのがただのサラリーマンなんだよな)殺したけど、別に積極的に絡まれてた女性助けようとしたわけじゃないし。それこそ小人症の同僚に対するいじめをやめさせるでもない。なんもしない。
そういやこの映画、マイノリティ側を悪意持って描いてるシーンめっちゃ多いよな。逆張りか?
いやもう、なんだ、白人男性ってまじ強者だな〜。こんなんアジア人とかならボコられて終わりだしそもそも人を扇動できないし黒人男性なら射殺されて終わりじゃん。
女なら、女なら立ち上がる前に死んでそう。
女が主人公だったらレイプされたり子供殺されたりとかになってたんだろうか。ナイチンゲールとかキル・ビル的な…?
これは別に白人男性の物語だから女に置き換える必要はないんだけども、そういうのを考えてしまう。
考えてしまうから賞とったんかな。

こないだの議事堂の時にも、あー彼らは射殺されないんだよな。そりゃな、って思ったもん。ジョーカーは白人男性でしかありえない話だな。
でも弱者の白人男性もいるから救ってあげないといけないよな。そりゃな。わかるよ。
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