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ジョーカーのwayfarerのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
3.0
「ジョーカー」を見ました。

色々と謎めいていますね。現実なのか精神障害者の妄想なのか、観客をわざと混乱させるように作られていると思いました。

それはそうと、この映画のテーマは重いですね。とても沈痛な気持ちになりました。肯定も否定も出来ません。共感する面もあります。

社会に対する不満を溜め込み、やり切れなさや、復讐したいという感情を抱えている人は、今の私たちが住んでいる社会でも少なくないと思います。

そういう感情をすくい上げて、この映画とは別の形で、昇華させる映画が現代にはもっとあってもいいのでは?と思いました。

ダークヒーローを持ち上げるつもりはありませんが、弱者の視点で社会の歪みを強く批判し、共感を広げていくことは大切だと思います。

どうも今の社会は、表現についても自主規制が過ぎるというか、だいぶ抑制的で、従順過ぎる気がします。「今のこの社会はおかしいだろう」と、堂々と(あるいは風刺的に)主張してもいいと思います。

チャップリンが現代の日本にいたらどんな映画を作っただろう?と思いました。
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