橘

ジョーカーの橘のレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
3.7
バットマンシリーズのジョーカーと思って観ると(ん?)となります。彼には理解されることすら拒絶する絶対悪であって欲しいので。

でもこちらを単体として観ると良かったです。スコアはホアキン・フェニックスさんとフランク・シナトラさんの音楽に点けます。
色々積み重なるとこうなりますよね、と。殺された人たちもだいたいその人の自業自得では…と思ってしまうのも危険だ。人を殺してはいけない理由に「法治国家だから」もあるならば。
世界が狂っているなら、それに合わせて狂ったほうが楽に生きられる…と改めてしみじみ思いました。クレイジー沙耶香さんまた読もう。
フォローしてる方が「太宰治の人間失格」と仰ってましたがわかりました。喜劇。大庭葉蔵は心中しかしないけれども。余談ですが人間失格のラスト、太宰治と違って大庭葉蔵は生き永らえます。

ホアキン・フェニックスさんは鬼気迫る様子でした。哭きながら嗤うの凄かった。。ステップも惹き付けられました。彼が出ている場面は彼を目で追ってしまう。
ロバート・デ・ニーロさんおじいちゃん過ぎてしばらく気付かず…死亡フラグ自ら立ててたのは笑ってしまいました。



ジョーカーもクラウンもホワイトフェイスも、ピエロの種類です。



あ、京王線のあの劣悪なコスチュームプレイのせいで地上波放送出来ないのは勿体ないです。
この作品を観て、安易に真似して事件起こせる人はもともとそういう人でしょうと。しかもあんな中途半端にも程がある感じに…他の作品が話題だったらそっちのコスプレしてたと思う(キツくてすみません)。

他のユーザーの感想・評価

Dada

Dadaの感想・評価

3.8
人を笑わせたくてコメディアンを目指してたアーサーが、大好きなピエロの仕事で銃を落としてしまってクビになり失墜の中で電車で絡んできた3人を殺してしまう。それが引き金となって暴動のヒーロー的存在になってしまったのが悲しい、、
貧困とか孤独とかいろんな社会問題とも絡んでる作品だったな
Nova

Novaの感想・評価

4.5

このレビューはネタバレを含みます

寂しさが脳の皺の奥まで染み付いてしまった人間は、誰しもこうなると思います。アーサーを引きずり出して嘲笑う司会者役が、タクシードライバーでトラヴィスを演じたロバートデニーロなのが皮肉じみてると思った。

なんか全体を通して共感しかできない。ゴッサムシティを、今の日本と重ねてしまうのはいけないこと?
べる子

べる子の感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ずっと先延ばしにしてたけど覚悟して見た!どこまで妄想?
ずっと胃が痛い〜って感じで息が詰まる映画だった 
そっちに引っ張られちゃう気持ちもわかる、気がする 
人生の哀しさと切なさは伝わってくる…
でもバッドマン含めあまりJOKERという役どころに愛着があるわけではないので、最終的に理解できるところまでいけなかった。

京王線の事件皆さん覚えていますか?
あのNEWSを観た時にゾッとした。
ゾッとしたと同時に、犯人がJOKERのコスプレをしていたということを聞いてもイマイチピンとこなかった。ふーん。そうなんだ、と。
映画を観て、犯人が伝えたいことは1ミリくらいはわかったのかもしれない。

でも、人生最低って思うことなんてたくさんあるけど、現実の世界で人を殺して、自分が物語の中心に立ったように見えたところで、残念ながら何も変わらない。

それでもみんな今日という日を生きていく
ミー

ミーの感想・評価

3.0
なんか難しいなと感じた。
最近ボォーとしてばかりだからなのか、
なかなか、理解できない。 
けど、
狂気じみて怖かった
現実と妄想、貧困、差別

母の介護
笑う病気

2022.7.1 A
s

sの感想・評価

3.0

この映画では色々な問題が絡んでいて
それをジョーカーで表現しているのかな
虐待、精神疾患、貧富格差、虐め、暴力
などなど
add9th

add9thの感想・評価

3.5
バットマンシリーズのジョーカーとは別物と感じる。
バットマン知らなくても、これ単体で鑑賞できる。

ジョーカーというより、いわゆる"無敵の人"を生み出す社会構造のお話。
悪意を持って生きてるわけじゃないのに、生きづらさゆえに堕ちて行ってしまう。
映画の中だけの話じゃなくて、リアルに問題。
ただ、この映画観て肯定された気になって、勘違いする人も出そう。実際出た。

『タクシードライバー』っぽさも感じる。
だからロバート・デ・ニーロ共演?

音楽もいい。作曲者がチェリストらしく、チェロの音メイン。
わかりやすいメロディーは無いけど、チェロの音で哀愁とか不穏な感じとか出しててお見事。
「だからといって何してもいいわけでもないし…」と感想を述べちゃう!そんな正しいあなたで!是非!いてくださいな!
「君には理解できないさ」
動物の世界なら弱肉強食でわかりやすいんだけど、人間の世界というのはどうも難しい。「明日は我が身」と思って他人に接すればもっとやさしい世界があるんじゃないのか。集団になると強くなる人間。言葉も感情もあるのになんの役にも立たないな。進化という名の退化。わたしが動物の世界にいたら食べられてしまうかもしれないな。
樽

樽の感想・評価

-
堕ちていく男を描こうとしているんだろうけど、初めから笑わせるのが好きな男には全く見えないし、初めから狂気を秘めているようにしか見えない。ヒース・レジャーのジョーカーが好み。
「ジョーカー」の感想・評価を全て見る

橘さんが書いた他の作品のレビュー

メランコリック(2018年製作の映画)

4.5

良い。淡々としてるところが好きです。
主人公の成長物語だけど、よく考えなくても闇堕ち。ハッピーエンドでバッドエンドです。
登場人物全てメランコリックだけれど、一瞬の幸せのために生きていくのが人生だ。酒
>>続きを読む

ザ・フォーリナー/復讐者(2017年製作の映画)

3.6

「みんな復讐が好き」

ジャッキー・チェンのアクションは、往年の派手なキレは無いけどその分最低限の的確な動きで、役柄と相まって復讐の鬼になってる歴戦の猛者な雰囲気が出ていてとても良かったです。一切笑い
>>続きを読む

向かい風(2022年製作の映画)

3.3

赤い空に立ち並ぶ風力発電機の黒いシルエット……な始まりで不穏な映画かと思っていました。

「爆破するから立ち退いて」とやってきた警察官な夫と、「貴方はすっかり資本主義に染まっちゃって〜」とか言う環境破
>>続きを読む

CURE キュア(1997年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

救済する人が間宮から高部に移ったのか……伝道師。
抑圧してきたものを解き放たずにはいられなくなるなら、間宮より高部さんの方が力が強い気がします。佐久間は間宮に呑まれたけど、高部さんは返り討ちにした。高
>>続きを読む

さよならみどりちゃん(2004年製作の映画)

3.4

解りやすくダメ男だけど、これをリアルと言われると……リアルですね。あるあると言いたくないけど確かにある。
わたしの思う平成3大沼男は、『愛がなんだ』のマモちゃん、『南瓜とマヨネーズ』のハギオ、そしてこ
>>続きを読む

恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)

3.9

何が引き金だったのかわからず、延々と2月2日を繰り返すお天気お兄さんの孤軍奮闘記。
そんなフィルは同僚で居たらリタみたいな態度取るわ…ってくらい嫌なやつでしたが、憎めないビル・マーレイさんのコメディア
>>続きを読む