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ジョーカーのpnzのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.6
「なんだこれ」

鑑賞後、率直に抱いた感想がこれでした。作品に、ホアキンに圧倒されてしまって、ここまで受け止めきれない経験をしたことがない…。

前提として、私はDC作品ほぼ未見です。『ダークナイト』もまだ見れていません。
逆にクリアな気持ちで挑めてよかったのかも。

今作でのカンヌでの絶賛が耳に届くホアキン・フェニックス。
ホアキンがこの作品のために体と心、魂をどれだけ削ったのか、本当に計り知れない。
冒頭から緊張の糸が切れず、最後まで体ガチガチで観ていたけど、間違いなくスクリーンの中のアーサー(ジョーカー)は喜劇だった。”喜劇”としてしまった。

特に印象に残ってるのはドキドキお宅訪問とラストのシンボル化シーン。
お宅訪問は観てからのお楽しみ。

抑圧された社会で誰もが”ジョーカー”になり得る中、ジョーカーとなったアーサーに共感できてしまう私もまた、”ジョーカー”になり得る存在なんだろうかと考えてしまう。

キャラクターとしてのジョーカーと捉えるか、概念としての”ジョーカー”と捉えるかで作品の見え方が変わってくるんじゃないでしょうか。
私は今回初めてジョーカーに触れたので、キャラクターとしての認識が薄いからか後者で観てたみたいです。

これ本当にアメコミ映画なんだよね?
と思わず自分に、誰かに投げかけたくなってしまう。ジャンルっていう型にはめたくもないけど、アメコミここまで来たんだな…。
間違いなく私の中の映画史が変わった日です。

楽曲も、冒頭のタイトルロゴも、クレジットフォントも、アーサーの喜劇を彩る一部。好きでしかない。階段シーンのカメラワークも好きだなぁ。

スクリーンに関してだけど、Dolby CinemaはMOVIXさいたまですでに何回か入ってたので目新しさ自体はナシ。
Dolby Atmosでもわかる音響に圧倒的なコントラスト、そして「黒」。これ以上最高な空間なんてないよ。
あのラグジュアリーなソファ同じで嬉しい(笑)快適!

今回前方列での鑑賞だったけど、5列目以降からが観やすいんじゃないかなぁと。1列目は足伸ばせます。

断言できるのは、『ジョーカー』の初回、Dolby Cinemaで観ないと損しますよ。

追記:さいたまと丸の内の差異、丸の内にはシアター入る前にパノラマがあるよ!さいたまはないんだよね…
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