ずっと歯を食いしばりながら観ていた。
頭もかきむしりたくなった。
「本当の悪は何なのか?」
「本当に狂っているのは誰なのか?」
を知らしめる、
そしてその本質を突く危険にまみれた作品だった。
人々に卑下され、見下され、蔑まれ、
社会にも仕事にも恋愛にも夢にも家族にも絶たれた先にあの狂気が待っているのは必然かもしれない。
皮肉にも理不尽と憤りにまみれた今日この頃では、私にだってあなたにだって、JOKERたらしめる種はあるのだ、
と教えているのだと思う。
アーサーがJOKERとして生まれ変わる瞬間、
光の中で踊るその姿は本当に美しかった。
澄んでいた。