本作はR15指定である。だからといって15才以上だから観ていいとかそういう作品ではない。
圧倒的な闇と孤独、狂気と怒りを「自己処理」できないと何歳であろうとR指定の作品である。
ホアキンフェニックスの凄まじいギリギリ感。ジョーカー誕生のその瞬間に向けて揺れ、打ちのめされ暗黒の星が闇のなかで出来上がる過程が震える程の演技で迫ってくる。
誰もが自分の存在意義を問う。その意義の具現化こそが人生とも言えるだろう。
アーサーからジョーカーへ。その瞬間の瞳が苦しかった。
楽しい作品ではない。深い悲しみと激しい怒り、闇の作品である。