カート君

ジョーカーのカート君のレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
3.6
評判がかなりの良くて
期待値も高まり楽しみに鑑賞
アーサーの感情を表現する様に
呼応する音楽は圧巻の一言に尽きる

本来心優しいアーサーもトゥレット症候群からくる笑い出してしまう疾患のせいで何かと世の中に馴染めず 周囲の理解も得難く 孤立していってしまう 無慈悲に起こる ネガティブな運命的な事を感想で多くの人が言ってたが 自分的にはまだまだ甘いと感じたし 追い込まれるというよりは自身で追い込んでいく感の方が強く感じた
悪というよりは流れで起きた悪に自身が気づきそのように自身で舵をきってるいった感じがしてた
善と悪も各自の主観によって変わり
悪から見た善は悪であり
善から見た悪もまた悪であろう
自分が正義と思うなら対峙するものは悪や敵となるものなのだから仕方無い
アーサーが全力で走る様が数回あり
いい大人が全力で走るという行為を側から見ているとかなり滑稽でありまた怖い感じがした
振り切れてる人間の躊躇ない行動は時にスッキリとしていて清々しくそして恐ろしい
ゴッサムシティ=ニューヨークであり
タクシードライバーのテイストやフランク・シナトラの歌でアーサーの心情をなぞったり
ピエロからのチャップリンでありモダンタイムズでの悲劇からの喜劇であり 勿論Smileが流れたり 喜劇であり悲劇であるところを描いたり
作中妄想と現実が入り乱れ面白い作りにもなっていたり 勿論ゴッサムシティからのウエインも出てくるだけでなく幼いブルースもそれらしい子で出てきたりアーサーとの絡みもハラハラさせられる演出で視せられる
もっと悲惨な展開や感情移入がどうのとかも併せて期待してはいたので正直そこまでではないながらも色んな仕掛けは実に楽しめた
ジョーカーが捕まりそこに最近の映画さながらの車が衝突しジョーカーが担ぎ出される時にM-65ジャケット着た人見た時タクシードライバーなのとか思ったりして
キングオブコメディやらタクシードライバーやらのデニーロは出てるし よく出来た映画ではあるがあのジョーカーの かのジョーカーの誕生譚の映画としては弱いというか狂気が薄いという感じはした
ホアキン・フェニックスの演技には毎回頭は下がるし演り切ってる感は流石でした
踊るシーンが多く綺麗だったのは印象的だった!
カート君

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