「TAXI DRIVER」のトラヴィスとアーサーを重ね合わせました。や、作品全体のノスタルジックな色味やマンハッタン(ゴッサムシティ)のクラシカルな街並みも。反体制の若者の心情を映すあたりは、アメリカンニューシネマとも言えますね。
孤独を抱え勝手に被害者意識と妄想を繰り返し、狂気へと突き進んでいくジョーカー。「ジョーカーへの前日譚」として作品は描かれているが、このサイコパスに堕ちるリアリティーが今作の見所。昨今の「京都アニメーション放火事件」のように妄想、嫉妬、被害者意識、身勝手に社会に絶望し自身を憐れみ、堕ちていく.....
硫酸で「変身」するカートゥーンではないのだ。
現代社会の闇にも通じる作品。きっと私たちの隣にもアーサー(ジョーカー)はきっといる。
繰り返しみたい。
2019.10.15
2022.3.7