ジョーカーに同情したくなかったし、バックグラウンドは謎の方が良かった。
なら何故観たかと聞かれたら、ジョーカーが好きだから。
見るに情けないジョーカーや、ジョーカーの涙は見たくなかった。
1人の人間が悪のカリスマに堕ちていく映画としては、この上ない完成度だと思う。
でも、ジョーカーじゃなくて良い。
一本の単体映画として観たら、ホアキンの演技凄いし、後半になるにつれてアーサーがカッコよく見えて行くのは本当に良かった。完成度も高いし、面白いと思う。
でも、主人公がなるのは
ジョーカーじゃなくていい…。
こんな優しい人、ジョーカーになれない。
ただ、ただ、それだけ。
切実にそれだけ。
普通のクライム映画として観たかった…
もしくはジョーカー知らずに観れたらパーフェクトだったと思う。
本当に。
階段ダンスのシーンがアドリブってのには、ホアキンの天才さが滲み出てる素晴らしいシーン。
カッコ良かった。
極悪非道、血も涙もない、得体の知れない悪。
それがジョーカー。
それだけでいい…