【甘美な毒】
ご存知ダークヒーロー、ジョーカーの誕生の経緯に迫っていく作品。
ホアキン・フェニックスの存在感が圧倒的で、彼の優しくも寂しい眼差しと、対照的な狂気に否応なしに引き込まれます。
社会的弱者云々とか誰もがジョーカー云々とか、はっきり言ってどうでもよいです。
素直に狂気に身を委ね、つかの間の甘美な夢に浸るのが正解なのだと思いました。
また、ストーリーは単純な勧善懲悪ものではないため、より、人間らしいリアリティを感じました。
バットマンとジョーカー、同じ穴のムジナです。
なお、アメリカでは、子供がジョーカーに感化される恐れあり、として映画館に警備員がいたりで、日本でもR15指定になっていますが、個人的には反対です。
アメリカンがいろんなものに感化される背景には、宗教的な部分に負うことか大である彼ら固有の精神性が影響していることは無視出来ないと思います。
また、既に現実のしがらみのなかにいる子供にとっても、光の影に闇ありという現実を教育し、内面的な闇を認識するよい機会になるのではないでしょうか?
タブーにしないほうが良いことが、この浮き世には割りと沢山ある気がします。