HayatoHorigome

ジョーカーのHayatoHorigomeのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.5
【2019年60作目】ようやく、待ちに待った鑑賞。前評判通り、周囲の口コミの通り、想像を超えて、めちゃくちゃよかった。そんなことを言いながら序盤に若干眠ってしまったのだが、鑑賞には支障無く、ラストまで圧倒的に作品を堪能できた。
全然関係ないがオリラジのあっちゃんのYouTubeを最近観ている。その中で、芥川龍之介の解説動画を観ていたんだが、アーサーの置かれた環境がなんだか似ているな〜と感じていた。芥川は1歳になる前から母親が精神病にかかって10歳ちょっとの時に亡くなってしまっているので母や親の愛を全く知らずに育った。羅生門や鼻といった作品がなぜ生まれたのか、という経緯・解説はしないが、アーサーと重なる部分を感じたのが印象的だった。
また、事前に「タクシードライバー」や「キング・オブ・コメディ」といった作品のオマージュも強烈であることを聞いていたのでタクシードライバーだけは予習をしておいたが、結論としてはキング・オブ・コメディも観ておけばよかったとちょっと反省した。トラヴィスが社会から受け入れられず、自分なりの正しさを社会に求めようと暴走してしまう危険性と予期せぬ形で社会から祭り上げられる結果がなんとも皮肉で、かつそんな荒んだ世界や日常も身近に感じていないだけで隣り合わせにあり得るんだろうと考えてしまった。他にもチャップリンが描かれていたりと細部にまで魂が宿っていた。
アーサーがジョーカーに落ちていく様は本当に心が痛く辛い。自分を裏切った(と感じている)ランドルやマレーへの仕打ち、そして町中がピエロを信奉して暴徒化して、ジョーカーが貧困層のシンボルとなる様は、なんだかバットマンがシンボルとして光が当たったのと似ていると不思議と感じていた。
ジョーカーを演じたホアキン・フェニックス。今回初めてちゃんと観たことになったが、まさかのリバー・フェニックスの弟だと知って驚いたのがオチです。