あっくん

ジョーカーのあっくんのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.8
重たい作品で観るのに自分の中で覚悟が出来ていなかったので、やっと観る事が出来ました。
でも私の中では予想外でした…。

1981年の財政難により貧困さで荒んだゴッサムシティに住む母の介護をしながらコメディアンを目指す大道芸人アーサーの悲劇…。

“ダークナイト”で観たジョーカーは胸くそ悪い残虐さを持つ狂気漂うキャラ…。そのイメージが凄く強い私にとって、狂気溢れる作品かと思っていましたが、観てみると狂気より悲しさが勝っていましたね…。
観終わった後の余韻が数日間とかなり残りました…。重たい気持ちというより悲しみの気持ちの方が強かった…。

貧困差が凄まじいリアルな社会を写し出すと同時に、その社会によって弱い者を理不尽な現実に追い込む…。
そんな現実を抱えながら、突然笑ってしまうトゥレット症候群を患い、好きで笑ってもないのに周りからも気味が悪がれ目を付けられる存在に…。
そして光を求めれば求める程、裏切りと悲劇が待ち受ける…。偶然とはいえ、その理不尽さは残酷…。現実逃避したくなる程の妄想と現実が混ざっていく…。
そんな様々な不幸な出来事により、ジョーカーが生まれたアーサーの悲しい末路…。アーサー自身はただ、一筋の光を求めていただけなのに…。

後、私個人の観点ですが、ピエロの化粧が少し剥がれた青いペンキ部分や射殺した時に飛び散った血…。アーサーの頬に付いてる姿を観ると、笑っていながらもなんだか涙のようにも見えました…。
笑いもどん底まで落ちて、希望もなにもかも全て失い壊れた笑いなのか、はたまた精神的なものなのか…。
観ていて本当に辛かったです…。

トッドフィリップス監督なのは驚きました❗Σ(゜Д゜)
レンタルアルバイト時代に大人気だった“ハングオーバー”シリーズ(当時入荷予定がなく、自分が店長に押して押して入荷をお願いした思い出の作品❗(´-ω-`))や“ロードトリップ”等々のコメディ色が強めの作品ばかりで、今回はある意味凄すぎる狂気ある喜劇を作ったことにただただ驚き❗Σ(゜Д゜)

キャストもジョーカー役のホアキン・フェニックスさんも凄いですね❗初めて演技を観た作品“炎のメモリアル”で情熱溢れて良き夫、良き父な消防士役がまさかジョーカーを演じるとは夢にも思いませんでした❗Σ(゜Д゜)(アカデミー賞受賞おめでとうございます❗)
故・ヒースレジャーが演じたジョーカーとまた違ったジョーカーを観ることが出来ましたね。

他にもロバートデニーロ(マイインターン、スターダスト)、フランセスコンロイ(メイドインマンハッタン)、サジビーツ(ジオストーム)と脇に固めて支える❗

この作品を観た後にバットマンシリーズのジョーカーを観ると、また違った観点がみれるのかな~と…そう思います…。
あっくん

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