大我

ジョーカーの大我のレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
2.4
まったく新しいジョーカーですね。

様々なシリーズを観てきたけど
これはどのユニバースにも属していない、
完全独立した作品。

そしてジョーカーというキャラクターを
今までと違った視点で描いている。
それが良くも悪くも斬新。
好き嫌いは分かれるとは思うけど
“バットマン”という物を意識しない方がいい。

たしかにブルースとかは登場するんだけど
じゃぁ今後この2人が対決するってなった時
歳の差どうなってんねんとか
色々気にしちゃうからw

なのでどの作品にも繋がっていくことはない。
そう考えるべきでしょう。


そしてジョーカー自体のキャラクターについても
評価はすごく難しい。
ホアキンの演技も素晴らしいし、
ジョーカーという存在が誕生するまでの過程を
分かりやすく描いてはいるんだけど
オープニングやエンディングやエンドロールが
まるで喜劇のような位置づけにしてる様が
いちヴィラン作品というよりは
テーマ通りの【ピエロ=喜劇】として
観て欲しいのかなって思った。

そこで観てる側がどう感じるのか。

自分はやっぱりジョーカーとしては観れなかった。
ジョーカーとは無条件に狂気じみたキャラであって
愛着というか情が湧いてしまうと違う気がする。
今までジョーカーはあまり過去を語られることがなく
ドラマ版ゴッサムでは珍しくジェレマイアとして
生い立ちなども描かれてたけど
やっぱりそこでも妥協のない狂気であって
それでこそのジョーカーだと思うんだよね。

憎めないキャラになってしまうと
それはもう最凶のキャラクターではないのよ。


本作のジョーカーとしての
これからももちろん気にはなるけど
これはこれで終わりなのかなとも思う。
ジョーカーが、ゴッサムが、どうなっていくのか
正解はきっとないんだろうな。
大我

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